2020年開催のDsignship Challenge(https://designship-challenge.cocoda.design/)応募作品。
グラフィック部門でテーマは「つい行ってしまう、招待状のデザイン」です。
ギミックとアイデア勝負の作品です。制作にあたって使用したツールはIllustrator、Photoshopです。
オーロラからの招待状
◎課題の定義
つい行ってしまう招待状。行くまでの手間や負担を上回る魅力を感じた時、人はついその場所へ行ってしまうと思います。人に何かの魅力を伝えるには”体験”していただくのが一番です。招待する場所の魅力を感じていただくため、招待状の形で疑似的にでもその”体験”をお届けすることができないかと考えてみました。
◎体験のデザイン
今回考えたのは「オーロラからの招待状」です。オーロラを見にいくツアーへの招待状にある体験を仕込みました。
封筒には「この封筒を開くときは部屋を暗くして近くで開いてください」とサンタクロースからのメッセージ。中に入った招待状の中央には大きくくり抜かれた穴と「上を見上げて!」の文字。この手紙でお届けする体験は「お部屋の天井にゆらめく擬似的なオーロラ」です。
暗い部屋で手紙を開くと手紙の穴から光が差し、開く動きと連動し光は手元からあなた自身を伝い天井へ。誘われるように見上げると天井にはゆらめく神秘的なオーロラが映し出されています。
◎設計
手紙は三重構造になっており、表面の後ろにはオーロラのクリアフィルムがあり、LEDの仕込まれた裏面でサンドイッチする形となっています。LEDは手紙が開くと点灯し、クリアフィルムを通すことで天井にオーロラを投影します。また、クリアフィルムは中央からずらした場所で折り目がついているため、開く動きに合わせてフィルムシートがスライドしオーロラがゆらめく仕組みになっています。招待状のデザインにはオーロラの輝く夜空のような、そして北欧の肌寒さを表現したかのようなイメージで箔押しを大胆に使用しました。また、暗い場所で開いていただくことを前提として考え、暗所で目立つ箔押しに加え文字も読みやすく大きめにしました。